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走る道化、浮かぶ日常

走る道化、浮かぶ日常

九月

祥伝社 / 2023-08

累計読者数4
平均ハイライト数 13.8件/人
star総合評価 50/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 29%

この本について

何かうまく説明できない違和感を抱えたまま日々を送っていて、「自分らしさって何なんだろう」「結局どこまでが自分なんだ」と考え出すと袋小路に入りがちですよね。行事の名前にまで意味を背負わされる感じや、人から何となくキャラクターづけされてしまうあの居心地の悪さ。そこにモヤモヤしている人は多いと思います。 『走る道化、浮かぶ日常』は、そのモヤモヤを力づくで晴らすというより、むしろ「揺れていていいんだよ」と示してくれる本です。例えば、移動するたびにアイデンティティーが揺れるのは不安定だからではなく、むしろ自然なことだと語る視点。あるいは、自分らしさは探して見つけるものではなく、もうすでに持っているという指摘。どちらも、肩に入りがちな力を少し抜いてくれるし、今の自分のままで立っていていいと思える。読者が抜き取っている箇所を見ると、まさにその実感に触れた人が多いように感じます。 それに加えて、この本のいいところは、きれいごとでまとめないところです。「どこからでも切れます」が切れないマヨネーズ袋の話や、「人間」という言葉の雑な使われ方へのツッコミなど、生活の細部に潜むズレをそのまま扱う。だからこそ、アイデンティティーの話も地に足がついたまま届くし、「今このようにあること」に価値を置く視点が、現実味を持つんだと思います。 自分の「揺れ」を否定せずに持っていたい人、あるいは自分らしさという言葉に疲れてしまった人には、静かに刺さるはずです。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

社会の違和感を面白がる、魑魅魍魎エッセー爆誕!青森・八戸市出身、京大院卒、ピン芸人・九月のデビュー作。
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