
じぶん・この不思議な存在 (講談社現代新書)
鷲田清一
講談社 / 1996-07-20
累計読者数14
平均ハイライト数 10.4件/人
推定読了時間 約1時間47分
star総合評価 60/100
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この本について
最近、「自分らしさって結局なんなんだろう」とか、「属性とか役割でしか自分を説明できない感じがつらい」と話してくれる人が多いです。実際、仕事でも生活でも、気づかないうちに“ふつう”とか“こうあるべき”みたいな線の中に体をねじ込んでしまって、でもその線がどこから来たのかまでは考えないまま過ごしていることってありますよね。僕もまさにそこでもがいてきた一人です。 鷲田清一さんの『じぶん・この不思議な存在』は、そのモヤモヤを「自分の内側を深掘りする」方向ではなく、「そもそも自分ってどうやって形づくられているのか」という視点からほぐしてくれる本でした。自分は何者かという問いが、実は“誰を自分ではないとみなすか”と背中合わせだという指摘は、ちょっと痛いけれど腑に落ちます。また、役割や属性の“寄せ集め”がそのまま自分じゃない、でもその断片を縫い合わせて物語をつくるプロセスにこそ自分が宿る、という説明は、自己理解に行き詰まっていたときの救いになりました。さらに、「自分らしさを探すより、自分が誰にとって意味のある他者になれているかを考える」という方向転換は、実生活のなかで試しやすいのがありがたいです。 自分探しに疲れた人、ふつうの基準に振り回されている気がする人にはしっくりくると思います。自分を固める本というより、余白を取り戻すための一冊でした。
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出版社による紹介
●探せばどこかにじぶんはある? ●女の子は「女装」によって女になる ●過敏になったじぶんの先端 ●小さな不幸がひきたて幸福 ●アイデンティティの衣替え ●わたしはだれにとっての他者か ●他者のなかに位置を占めていない不安 ●泳ぐ視線、のぞく視線、折れ曲がる視線 ●他人の視線を飾る行為 ●じぶんがぼやけることの心地よさ
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