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婚活マエストロ (文春e-book)

婚活マエストロ (文春e-book)

宮島 未奈

文藝春秋 / 2024-10-25

累計読者数14
平均ハイライト数 2.7件/人
推定読了時間 約3時間14分
star総合評価 49/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 50%

この本について

人と会う場面で、時間ばかり気にしてしまうことがあります。沈黙が続いたらどうしようとか、相手に合わせすぎて自分がよく分からなくなるとか。そういうときって、「うまくやらなきゃ」と思うほど、逆にぎこちなくなってしまうんですよね。 『婚活マエストロ』を読んで印象的だったのは、そんな不安を少しゆるめてくれる“視点の変え方”が、物語のやわらかい空気の中に自然と散りばめられていることです。たとえば、タイマーではなくストップウォッチを使うという小さなこだわり。減っていく時間ではなく、積み重なっていく時間として相手と向き合うという発想に触れると、せかされるような気持ちがふっと軽くなる。カップルになるとは、特別な何かをすることではなく、一人では行かなかった店に行けたり、いつもより少しだけ行動範囲が広がるような、そんな地味な変化の連続なんだと気づかされます。 婚活というテーマではあるけれど、登場人物が味わう戸惑いや、相手と一緒に過ごすことで世界が少し広がる感覚は、恋愛や結婚に関係なく共感しやすいと思います。誰かと距離を縮めるときの不器用さや、相手の手の温かさにドキッとする瞬間に、自分の経験が重なる人もいるはずです。 人との関係で焦りがちだったり、「ちゃんとしなきゃ」に疲れている人に静かに効いてくる物語です。こんな人に刺さるはず。丁寧に誰かと向き合うための“別の時間の捉え方”を探している人。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

本屋大賞受賞『成瀬は天下を取りにいく』を超える、爆走型ヒロインが誕生! 40歳の三文ライター・猪名川健人は、婚活事業を営む「ドリーム・ハピネス・プランニング」の紹介記事を書く仕事を引き受ける。安っぽいホームページ、雑居ビルの中の小さな事務所……どう考えても怪しい。 手作り感あふれる地味なパーティーに現れたのは、やけに姿勢のいいスーツ姿の女性・鏡原奈緒子。場違いなほどの美女だが、彼女は「私は本気で結婚を考えている人以外は来てほしくありません」と宣言する。そして生真面目にマイクを握った——そう、彼女は婚活業界では名を知らぬ者はいない〈婚活マエストロ〉だった。 その見事な進行で、参加者は完全にマエストロ・鏡原の掌の上。彼女は何者なのか、なぜこんな会社で働いているのか、〈マエストロ〉ってなに……謎は深まるばかりだが、猪名川は同社のイベントを手伝うことに。65歳以上のシニア向け婚活パーティーから、琵琶湖に向かう婚活バスツアー(クルーズ船「ミシガン」に乗車)まで。これまで結婚に興味のなかった猪名川も、次第に「真面目に婚活するのも悪くないかもしれない」と思い始める。 ものは試しと他社が運営する婚活パーティーを訪れてみると、そこには参加者として席に座る鏡原の姿があった——。
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