
交渉の達人 ──ハーバード流を学ぶ
ディーパック・マルホトラ
この本について
交渉の場に立つと、相手のペースに巻き込まれたり、どこまで譲っていいのか自分でもわからなくなったりしませんか。僕も仕事で何度もやらかしてきて、そのたびに「もっと上手いやり方あったよな…」と帰り道で反省していました。 この本が効いたのは、まず“自分が何を失ってはいけないのか”という足場をつくれるところでした。交渉が決裂した場合の現実、つまりBATNAを具体的に洗い出す作業をすると、不思議と過剰に焦らなくなるんですよね。握っておくべき最低ラインが見えるので、その場の空気に押されにくくなる。また、複数の論点をまとめて扱う発想は、相手の優先順位が浮き彫りになって、こちらも譲りどころと固めどころが整理しやすくなりました。一つの論点だけに向き合っていると、相手も自分も視野が狭くなるんだなと痛感します。 もう一つ、抜粋にも多く出てきますが、自分の思い込みを一度外す姿勢がすごく大事に扱われています。相手が不合理に見えるときほど、実は隠れた制約があるかもしれない。強気のアンカーを崩すにも、正面から論破するのではなく、なぜその数字なのか淡々と尋ねるほうが効く。そういう“力まない交渉”のやり方が地に足のついた形で書かれています。 自分の感情に引っ張られやすい人、相手の圧に弱い人にはとくにしっくりくると思います。僕と同じように、交渉が苦手というより「整理しきれないまま場に出てしまう」タイプには、かなり扱いやすい本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本の後に読まれた本
サーチ・インサイド・ユアセルフ ― 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法
チャディー・メン・タン, 一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート, and 柴田裕之
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デイビッド・ロック
知ってそうで知らなかった ほんとうの株のしくみ (PHP文庫)
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