
正解がない時代のビジョンのつくり方 「自分たちらしさ」から始めるチームビルディング
三澤 直加
翔泳社 / 2023-11-15
この本について
チームの方向性を描こうとすると、「結局きれいな言葉だけになってしまう」「誰に声をかけて一緒に考えればいいのか分からない」といったモヤモヤが出てきませんか。自分も仕事でビジョンづくりに関わったとき、抽象論ばかりが積み上がって、現場の実感とまったくつながらないまま終わってしまった経験があります。 この本が面白いのは、いきなり“立派な文言”をつくるのではなく、まず自分たちの歴史や癖、日々の行動を丹念に拾っていくところから始まる点です。ロボットと飲み会をしている未来のワンシーンのように、技術や活動を「具体的な絵」で出していくプロセスが多く、ふだん言語化しづらい感覚まで手触りとして扱えるようになります。また、誰と一緒にビジョンをつくるべきかを問い直すステップが丁寧で、チームの範囲を曖昧にしたまま議論だけが進んでしまう、あのよくある混乱を避けられるのがありがたいところです。 もう一つ助けられたのは、“最悪の未来”から社会的意義を見出すアプローチでした。なぜそれをやるのかが定まらないまま進むと、どれだけ会議を重ねても芯が生まれません。未来の社会像を描くことで、「そもそも何を避けたいのか」「何をつくりたいのか」の輪郭が自然と立ち上がってきます。ここが腹落ちすると、その後のビジョンマップづくりがだいぶ楽になります。 曖昧なまま進めてきたビジョンづくりを、一度きちんと“自分たちレベル”から建て直したい人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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