
日本の建築 (岩波新書)
隈 研吾
PHP研究所 / 2017-05-15
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推定読了時間 約5時間40分
star総合評価 65/100
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この本について
仕事や暮らしの中で、「正しさ」みたいな一本線を探してしまうことがよくあります。でも現場に戻ると、きっぱり割り切れない関係や、矛盾した要素のあいだで立ち止まることも多いんですよね。そういう時に、この本の「建築は形ではなく関係のほうに本質がある」という視点がじわっと効いてきました。 読んでいて印象的だったのは、日本建築がずっと「弱さ」や「曖昧さ」を抱えたまま発展してきた、という語り方です。弱い素材をつなぎ合わせて地震に耐える仕組みや、庭と建物の境界をあえて曖昧にする姿勢が、ただの伝統ではなく「矛盾を抱えたまま調和させる技術」として描かれているんですよね。それが、白黒つけがちな思考の息苦しさを少しゆるめてくれる感覚がありました。 もうひとつ刺さったのは、歴史が一つの直線ではなく、つぎはぎや折衷の連続として描かれる点です。派手さはないけれど、つないでいくこと自体に価値があるという視点は、変化の速い環境で働いている人ほど心が軽くなると思います。「曖昧さを抱えたまま進むしかないよな」と思える人に、特にしっくりくる一冊です。
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出版社による紹介
槇文彦がニューヨークグラウンド・ゼロの再開発で手掛けたワールド・トレード・センター、青木淳のルイ・ヴィトン店舗の設計、谷口吉生のMoMAの増改築、SANAAのルーブル美術館ランス別館、坂茂のポンピドー・センター-メス、ラ・セーヌ・ミュジカルの設計……。日本人建築家が国際コンペで勝ち取ったプロジェクトで生まれた建築物が世界中に点在している。世界の美術館で日本のアートが主流になっているわけではないのに対し、日本の現代建築家がそのハコを幾つも設計している。建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞の受賞者数は、アメリカに次ぐ第二位だ。日本人建築家が世界中で活躍し、愛される理由を活写。 ●世界で高く評価されている日本の建築家 ●日本を世界につないだ丹下健三 ●日本における建築家の系譜 ●建築のオリンピックで活躍する日本人たち ●飛躍する海外でのプロジェクト 巻末に日本人建築家による世界各地の建築物リスト付。 【PHP研究所】
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