
建築家、走る(新潮文庫)
隈 研吾
累計読者数5
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推定読了時間 約4時間59分
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この本について
仕事でも暮らしでも、「自分のやっていることが地に足ついている感じがしないな」と思う日ってあります。合理化とか効率とか、どこへ行っても似たような考え方ばかりで、結局どこに立っているのか分からなくなるあの感覚です。ぼく自身もよくそこで迷います。 『建築家、走る』は、建築の話を軸にしながら、その「どこに立つのか」という問いをゆっくり掘っていく本です。たとえば、20世紀が「場所と建築を切り離す時代」だったという視点は、いまの働き方や価値観にもそのまま響きます。効率化の裏で失われてきたものが何なのか、丁寧に言語化してくれるんです。また、右手を怪我して“受動的な存在”になったとき初めて世界が違って見えたという話は、自分のペースを取り戻す感覚に近くて、読みながら何度も手が止まりました。 さらに、木造とコンクリートの「時間の流れ方」の違いが語られるところは、仕事の進め方にも置きかえやすいです。完成した瞬間に終わるものと、完成してから始まるもの。どちらがいい悪いではなく、自分が今、どちらの時間を生きているのかを振り返るきっかけになります。 建築に詳しくなくても大丈夫で、「環境に合わせて生きるってどういうことだろう」と考え始めている人に特に合うと思います。難しい答えは示されませんが、読むと少しだけ呼吸が深くなるような一冊でした。
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出版社による紹介
ブザンソン芸術文化センター、根津美術館、竹の家(中国)、アオーレ長岡(市庁舎)...いま世界中から依頼が殺到する建築家は、深く悩みながら疾走してきた。東京でのプロジェクト挫折、森舞台/登米町伝統芸能伝承館をはじめ地方での活躍、怒涛のコンペ参加など、その半生は紆余曲折の連続だった。「反・20世紀」的建築を創造する著者が自伝的に語り尽くしたユニークな書。
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