
開業医のためのエンゲージメント経営
岸本久美子
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / 2024-01-19
この本について
クリニックを運営していると、「スタッフが定着しない」「理念はあるのに現場とつながらない」「患者さん対応の質にばらつきがある」みたいなモヤモヤがどうしても出てきます。僕自身、やりたい医療と組織づくりのあいだで悩むことが多いので、読者の方が抜粋していた箇所を見て、同じところでつまずいている人は多いんだなと思いました。 この本が効いてくるのは、理想論ではなく“日々の現場でどんな動きになるのか”まで落ちているところです。スタッフに行動指針を一緒につくってもらう過程や、患者さんの声をもとにした診療マニュアルのつくり方、朝の短いミーティングをどう習慣化しているかなど、どれも「こうすれば現場が少しずつ変わる」がイメージしやすい。さらに、理念やビジョンを伝えるだけでなく、穴あきテストで確認したり、キャリアラダーで育成を見える化したり、実際に“人が育つ仕組み”として動いている点も現実的です。 読んでいて感じたのは、院長が全部を抱えるのではなく、スタッフの熱意が自然と高まる環境を少しずつ整えることが、結局いちばんの近道なのかもしれないということ。理念に共感する人を採用する、研修や書籍代を惜しまない、デジタルツールで業務の迷いを減らす…。どれも派手さはないけれど、積み重なると組織の空気が変わっていくのが伝わってきます。 自分の理想の医療を実現したいけれど、スタッフとの温度差に悩んでいる院長さんには特に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
読書の順序
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