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シン・オーガニック

シン・オーガニック

吉田太郎

農山漁村文化協会(農文協) / 2024-07-16

累計読者数5
平均ハイライト数 135.2件/人
推定読了時間 約5時間26分
star総合評価 71/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 32%

この本について

農業の話って、自分には関係ないと思いながらも、食べ物の安全とか気候の変化を感じるたびに、どこかモヤっとすることがあります。農薬って本当に必要なのか、とか、土って放っておけば元気になるのか、とか。でも調べようとすると、専門用語だらけで一気に迷子になるんですよね。 『シン・オーガニック』は、そのモヤモヤを無理に前向きに変える本ではなく、今の農業で起きている「なぜそうなるのか」を一緒にたどってくれる本でした。たとえば、害虫が増える理由が「農薬を使わないから」ではなく、天敵ごと根こそぎ落としてしまうことでバランスが崩れていた、とか。あるいは、亜鉛や硫黄みたいな微量な栄養の不足がアミノ酸の偏りを生み、それが虫害や病気の増加につながる、とか。こういう因果が具体的に積み上がっていくので、知識というより“風景の見え方”が変わっていきます。 読み進めて思ったのは、土壌の状態って勘や根性でどうにかする話ではなく、微生物の働きや土着菌のデータ解析まで含めた「生態系としての土」を理解することなんだということでした。無農薬が正義だ、みたいな単純化ではなく、好気性と嫌気性のバランスや、腐植がどう生まれていくのかといった、地に足のついた説明が続くので、途中から“土って生き物だな”という感覚になります。 食や環境に漠然とした不安があるけれど、理想論だけではピンとこない人。そんな人にとって、この本は極端に走らず、でも現実をまっすぐ見るための視点をくれる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

藤幸平氏推薦! 「無農薬、無肥料? 良さそうだけど、無理じゃない? 持続可能性には大事だけど、スピも怪しい。 そんな疑念を持つあなたに捧げる必読の一冊。」 世界の食料需給の逼迫が懸念される一方で、カーボンゼロや生物多様性の保全を達成しなければならない。地球沸騰を回避し、世界飢餓も防ぐ。この二つの難題を同時に解決しなくてはならない―これが食と農をめぐる現代的な状況だ。 こうした前提には世界的にコンセンサスが得られている。しかしそれを実現する手法となるとまさに百花繚乱だ。AIやドローンや人工肉、細胞培養等の先端技術を用いたフードテックがあると同時に、有機農業や自然農法、リジェネラティブ農業などがある。 なぜ化学肥料や農薬を使わなくとも作物は育つのか? なぜ耕さなくてもよいのか? なぜ多様な植物が必要なのか? ―有機農業や自然農法にかかわる“そもそも”の問いに、最先端の科学的知見と篤農家の叡智から縦横に語る
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