
ESGとTNFD時代のイチから分かる 生物多様性・ネイチャーポジティブ経営
藤田 香
この本について
ESGやTNFDって大事なのは分かるんだけど、実務に落とすとなると「何から手をつければいいのか分からない」「そもそも自社と自然ってどこでつながってるの?」みたいなモヤモヤが出てきます。サプライチェーンの森林リスクとか、生物多様性の開示とか、聞こえは立派なのに自分ごとにしにくいんですよね。僕も同じ壁にぶつかっていました。 この本が助かったのは、まず“自然への依存と影響”をどう見える化するかを、企業の実例で示してくれるところです。例えば三菱地所が地域の生き物の保全効果を定量化した話や、紅茶・ワイン・工場流域まで含めて、どこが優先地域になるか洗い出した企業の動きは、机上の議論から一歩抜け出す感覚がありました。また、NDPEのようにサプライヤーへ具体的に求める姿勢や、改善できなければ取引停止も視野に入れる現実的な運用は、「結局どうやって企業を動かすのか」という素朴な疑問にそのまま答えてくれます。 さらにTNFDのLEAPの流れが、開示のためというより“自社の事業構造を再点検するステップ”として理解できたのも収穫でした。自然資本に依存するビジネスは想像以上に多く、放置するとコストが跳ね返ってくる。その“行動しないコスト”を丁寧に示してくれるので、やる意味が腹落ちします。 環境の取り組みが「理念」で止まりがちな人や、実務レベルで判断に迷っている人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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