
メタフィジカルデザイン つくりながら哲学する
瀬尾浩二郎
この本について
仕事でも日常でも、目の前の問題にすぐ答えを出そうとして、逆に思考が窮屈になることがありませんか。自分でも気づかないうちに「正解」を探すクセがついていて、問いそのものを扱う余裕がなくなるあの感じです。僕もまさにそこで詰まっていたのですが、『メタフィジカルデザイン つくりながら哲学する』は、その行き詰まりに少し風を通してくれました。 この本が面白いのは、「問いを立てる」という行為を、思考の入口として扱っているところです。分からないことを分からないまま置くのではなく、何が分からなくて、どこから考えればいいかを丁寧に切り出していく。さらに、デザインのように手を動かして形にしていくプロセスと、哲学的に差異を見つけて概念を明確にしていくプロセスが行き来するところに、新しい視点が生まれます。抽象的な概念を分析し、必要なら再定義してみるという姿勢は、仕事のアイデア出しにもそのまま使えました。 読んでいて特に刺さったのは、「問いとは、自分が何をどう考えようとしているかを考えるためのもの」という一文です。すぐ答えに飛びつかず、まず問いを整えることで、他の人とも話しやすくなるし、混乱していた思考が徐々に輪郭を持ち始める。そんな小さな前進が積み上がる感覚があります。 思考が散らかりがちな人や、つくることと考えることの距離感にモヤモヤしている人にとって、この本は静かに効いてきます。答えを急がず、問いを一緒に育てていきたいタイプの人に向いている一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
読書の順序
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