
ザ・ミドル 起業の「途上」論――事業創造という迷宮を突破するための114の言葉
スコット・ベルスキ and 関美和
英治出版 / 2025-01-22
この本について
起業や新しい事業づくりに関わっていると、「全然前に進んでいる気がしない」「この迷路いつ抜けられるんだろう」と、ふと立ち止まってしまう瞬間があります。周りを見ると成功ストーリーばかり流れてきて、自分だけ取り残されているような気分になる。でも実際の現場って、進歩が見えづらい時期のほうがずっと長いんですよね。 『ザ・ミドル』が刺さるのは、その“見えづらい時間”の扱い方が異様にリアルだからだと思います。たとえば、進んでいる感じがしない時期でも、チームの中に小さな達成感を意図的につくり出す重要性。これは単なる精神論ではなく、著者自身が「ユーザーがいなかった数年間」をどう耐えたかの具体的な話として書かれています。また、業界の常識に合わせようとせず、自分たちが「変だ」と思う部分から仮説を立てる姿勢も印象的です。専門性が強みになる時と足かせになる時、その両方があるという視点は、今の環境に違和感のある人ほど心に残るはずです。 さらに、リソースが増えるほど創意工夫が弱まる、という指摘も耳が痛いところです。お金が入った瞬間に判断が雑になるのは誰にでも起きうる話で、それを避ける仕組みづくりまで踏み込んでいるのがこの本の良さだと思います。計画よりも「予想外に開かれている姿勢」を大事にする点も、走りながら軌道修正している人にはしっくりくるはず。 「いつ終わるかわからない中盤戦」を歩いている感覚がある人に、この本は静かに効いてきます。自分がいま混乱していることにも、ちゃんと意味があったのかもしれない、と思わせてくれる一冊です。
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多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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