
これからのマネジャーの教科書―自己変革し続けるための3つの力
グロービス経営大学院 and 田久保 善彦
東洋経済新報社 / 2016-06-24
この本について
マネジメントって、気づくと「全部中途半端に抱えているだけでは?」みたいな感覚になりませんか。トップの言う理想と、現場のリアルのど真ん中で揺さぶられて、日々の細切れの仕事に追われるうちに、自分が何を判断軸に動いているのかすら曖昧になってくるあの感じ。僕自身、そこから抜けられずにいた時期が長くありました。 この本が面白いのは、「優秀なミドルはスキルが高いから活躍する」のではなく、混沌の中で“どう自分を使うか”を常に更新し続けている点に焦点を当てているところです。自分の価値観と言葉で語れる想いを持つこと。周囲とのズレに気づいたあと、その違いを敵視せずに捉え直すこと。そして、状況に合わせてスキルのバリエーションを増やすこと。どれも抽象論ではなく、現場で痛い思いをしながら掴んでいった具体的なプロセスとして語られるので、「あ、それなら自分にも積み重ねられるかも」と思えるんです。 特に刺さったのは、“悩む”と“考える”を分けて捉えている視点でした。堂々巡りから抜け出し、比較したり分解したりしながら前に進む姿勢は、ミドルのしがらみの多さと相性がいい。状況に振り回されているだけだと思っていたものが、少しずつ自分の解釈で扱える領域に変わっていく感覚があります。 ミドルという立場を「窮屈な期間」ではなく「失敗してもまだ取り返しがつく、いちばん面白いゾーン」と捉えたい人には、とても合う本だと思います。
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