
乱歩と千畝―RAMPOとSEMPO―
青柳碧人
新潮社 / 2025-05
累計読者数3
平均ハイライト数 2件/人
star総合評価 24/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 21%
この本について
日常の中で、ふと「自分はどこに立っているんだろう」と感じる瞬間があると思うんです。昔通った街を歩いたときの居心地の悪さとか、他人の目を気にして無駄に逡巡してしまう自分とか。進むべき方向がはっきりしないまま大人になってしまったような、あの宙ぶらりんな感覚です。 『乱歩と千畝―RAMPOとSEMPO―』の抜粋を読むと、まさにその“どこにも属しきれない感じ”に反応している人が多い気がします。卒業後に早稲田の通りへ戻った平井太郎が、学生街の空気に妙に落ち着かなかったり、たかが蕎麦屋に入るだけで逡巡したり。千畝の「この世界に出て行くなんてまっぴらだ」という率直な戸惑いも、どこか自分の内側に触れるものがあるはずです。特別な悩みでもなく、でも誰かに言いづらい、あの静かなざわつきに寄り添ってくれる物語です。 この本が効くのは、主人公たちの“大きな決断”ではなく、その前にある“小さな躊躇い”が丁寧に描かれているからだと思います。自分だけが迷っているわけじゃないと自然に思わせてくれるし、時代も立場も違う人物の心の揺れを追うことで、自分の視点がそっと動くような感覚があります。何かを変えようと気負わなくても、まず「そう感じていいんだ」と思えるだけで、少し前に進める日もあります。 過去と今のあいだで足が止まりやすい人、自分のペースで考えたい人には、静かに刺さる一冊だと思います。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの83%が集中しています。
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出版社による紹介
人生はミステリーだね、センポ君――まだ何者でもなかった若者が、探偵作家の巨匠と歴史的外交官になる軌跡を描く波瀾万丈の傑作。
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