
海底の覇権争奪 知られざる海底ケーブルの地政学 (日本経済新聞出版)
土屋大洋
日経BP / 2025-04-30
この本について
最近、ニュースで「海底ケーブル」という言葉を聞くことが増えたけれど、正直どれだけ自分の生活に関係あるのかピンとこない…そんなモヤモヤを抱えている人、多いと思います。自分も同じで、なんとなく重要そうなのに、実態が見えずに放置していました。 この本を読むと、まず「日常の通信のほとんどが海底ケーブル頼み」という当たり前すぎて忘れていた事実が、急に自分ごとになります。国際電話が普通に通じる理由、Zoomが成り立つ理由、その裏に光ファイバーが張り巡らされていること。さらに、東日本大震災でケーブルが実際に切れ、それでも通信が保たれたのは事業者同士の裏側の協力があったから、という具体的なエピソードは、普段見えていない支えの存在をそのまま手触りとして教えてくれます。 そして読み進めるほど、「平和なときほど脆さが意識されにくいインフラ」という視点が腑に落ちてきます。事故に見せかけたケーブル切断が戦略として成立してしまう現実や、台湾周辺の緊張と通信の関係など、地政学という言葉を抜きにしても「もし自分が関わる仕事の基盤が突然途切れたら?」と考えざるを得ない具体性があります。煽るつもりはないのですが、静かな恐さのようなものを、ちゃんと理解できる本です。 技術にどっぷり詳しい人より、「世界のつながりがどう成り立っているのかを生活感のあるレベルで知りたい人」に刺さると思います。自分の生活の裏にあるインフラの存在を、初めて実感できる一冊でした。
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ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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