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ワイルドサイド漂流記 歌舞伎町・西成・インド・その他の街 (文春e-book)

ワイルドサイド漂流記 歌舞伎町・西成・インド・その他の街 (文春e-book)

國友 公司

文藝春秋 / 2025-06-25

累計読者数3
平均ハイライト数 28.7件/人
推定読了時間 約3時間7分
star総合評価 71/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 57%

この本について

人の多い街にいると、自分がどこに立っているのか急にわからなくなる時があります。仕事でも人生でも「このまま真面目にやってていいのか」「もっと別の生き方があったんじゃないか」とか。けれど、考えれば考えるほど視野が狭くなって、かえって身動きが取りづらくなることもあるんですよね。 『ワイルドサイド漂流記』を読んでいて感じたのは、そういう“行き詰まり”みたいな感覚に、まったく別の角度から風を通してくれる本だということです。著者が歩いた歌舞伎町、西成、インド、モンゴル…どこも刺激が強い場所なのに、不思議と冷静で、相手の人生や風景を淡々と受け止めていく。その視点に触れていると、自分が抱えている「こうあるべき」に少しずつ余白が生まれてくるんです。街の記憶が風化していく感覚や、田舎にも都会にも幻想を抱きすぎていたことに気づくくだりは、個人的にも刺さりました。 もうひとつ良かったのは、どんな場所にも“普通に生きている人”がいることを、変に美化せず描いているところです。西成のドヤに泊まりながら黒岩重吾を読むシーンも、インドで出会う少女たちの残酷な現実も、モンゴルの青年が意味もわからず日本語Tシャツを着ている描写も、全部「人ってこういうものだよな」と思わせてくれる。自分の判断軸がちょっと揺れるような、でも嫌な揺れ方ではないんです。 日常の景色が薄く感じてきた時や、別の人生を想像してばかりいる時に読むと効きます。世界の“端っこ”にいる人たちの物語なのに、自分の足元が少しだけラクになる。一歩引いた視点を欲している人に刺さる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

ページをめくるたびに恐ろしくなる。 でもその恐ろしさに惹かれて、僕も旅に出たくなる。 國友氏の『冒険の書』は、まるで呪いだ。——清野とおる(漫画家) 歌舞伎町、西成、インド、モンゴル——行く先々で、衝撃的な出来事に次から次へと巻き込まれる。旅の途中で出会うのは、なぜか決まってラスボス級にパンチの効いた人間ばかり。時に命すら危険に晒し、「こんなはずじゃなかったのに……」と愕然とすることもしばしば発生。しかし、カオスで制御不能な状況であればあるほど、面白がって最終的にはすべてを人生の糧にしてしまう。気づけばワイルドサイドを全力疾走している著者のタフな野次馬精神が生んだ、大いに笑えてパワーがみなぎる一冊。 ■収録エピソード例 「化石になったドヤの住人を発掘する」 かつての同僚で前科九犯のシャブ中、青山さん。自衛隊→マグロ漁船→右翼→ヤクザというキャリアを歩んだ宮崎さん。出会い系サイトに「君の執事になりたい」と書き込んでいた「執オジ」。彼らは今どうしているのか? 「憂鬱で退廃的なゲイ風俗店の待機室」 就職せず男娼になった私は、野球部の後輩キャラ「ゆうた」&格闘技系男子「てつや」として指名を取りまくっていた。アクの強い常連客の要求に応え、労働に勤しむが、店のオーナーの逮捕によってモラトリアムは終焉を迎える。 「『トゥモローホース』の悪夢」 モンゴルの山奥で出会った某俳優似の男が繰り返し口にする「トゥモローホース、OK?」。その問いかけの真意が明らかになったとき、私は絶叫しながらMMAファイターばりの本気のファイティングポーズをとるはめに。
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