ヨムナビ
「国語」と出会いなおす

「国語」と出会いなおす

矢野利裕

フィルムアート社 / 2025-04-26

累計読者数4
平均ハイライト数 23.5件/人
推定読了時間 約3時間42分
star総合評価 58/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 24%

この本について

小説を読むとき、ページを追っているはずなのに内容が霧みたいに遠ざかる瞬間ってありませんか。学生時代の国語の授業でも、作者の意図を当てるような問いにうまく乗れず、「これってどう読むのが正解なんだろう」とずっと引っかかってきた、という人は多いと思います。僕もずっとそのタイプでした。 『「国語」と出会いなおす』が面白いのは、そのモヤモヤを無理に解消しようとせず、むしろ「読めない感じ」や「うまく言語化できない感覚」そのものを文学の入り口として扱っているところです。読み慣れない文章の前で遠近感がゆらぐようなあの状態も、実は誰もが通るごく自然な体験なんだ、と教えてくれる。さらに、作者の意図を当てるゲームではなく、どう読んだかを共有することで生まれるゆるい共同性に光を当ててくれるのも、この本の魅力だと思います。 もう一つ、この本が効くのは「国語」と「文学」を分けて考えてきた人に対してです。学校教育で扱われる作品がどうして平板に感じられるのか、文学史がなぜ「読まずにわかった気になる装置」になりがちなのか、その背景を丁寧に説明してくれる。そこから、「それでも学校で文学を読む意味ってあるよね」と静かに背中を押してくれるんです。 小説との距離感がうまくつかめないまま大人になった人に、しみじみ刺さる一冊だと思います。

analytics

読書インサイト

ハイライト密度

開始終了

多くの読者は2に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。

読書の順序

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

国語は得意だったけど、文学はよくわからない 文学を読むのは好きだけど、国語はつまらなかった ──どうしてわたしたちは国語を学んだのだろう? 国語と文学の歩んできたビミョウな関係をひも解きながら、ゆるやかな共同性を育む教室の可能性と、小説のもつ多様でゆたかな解釈を結びつける現役国語教師/批評家の著者による、新しい国語/文学論。 ★芥川賞作家・滝口悠生が、自作の試験問題を解きながら国語と文学について語る特別対談も収録! 「国語で文学は教えられない」という批判に見られるように、対立するものとして語られがちな「国語」と「文学」。けれど果たしてその対立はまっとうなものなのでしょうか? 新学習指導要領に伴って新設された「文学国語」と「論理国語」や、著者が教室で体験したさまざまな生徒からの反応、文学研究の成果が反映された現在の指導内容、国語の試験と小説の相性の悪さ、「文学史」のつまらなさとその必要性…… 国語と文学をめぐるさまざまなトピックから、属性や立場の違いを超えて《同じものを読んでいる》ということのみによって担保された、共同性を育むものとしての「文学」の意義を再確認する。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要