
ネオ・ネグレクト 外注される子どもたち (祥伝社新書)
矢野耕平
累計読者数3
平均ハイライト数 40件/人
star総合評価 64/100
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この本について
子どもに十分向き合えているのか、自分の仕事や生活で手一杯になっているだけなのか……このあたり、境界があいまいでモヤっとする瞬間ってありますよね。忙しい日が続くと「今日は学童に任せればいいか」と思ってしまうこと自体、悪いことなのか判断がつかない。そんな迷いを抱えたまま日々が過ぎていく感じ、よくわかります。 この『ネオ・ネグレクト』は、そうした“なんとなく胸にひっかかっていた感覚”に名前を与えてくれる本でした。派手な告発ではなく、むしろ、普段の生活の裏側で起きているズレを丁寧に言語化してくれます。たとえば、習い事を渡り歩くことで保育園の代わりになってしまう子どもの日常。親の満足度を優先した育児グッズが、いつの間にか子どもの視点から離れていく構造。タワマンや私立中学の“見えない距離”が、子どもを親の視界の外へ押し出してしまう現実。どれも、読んでいて他人事には感じられませんでした。 さらに救いになるのは、連鎖を断つための条件が具体的に語られているところです。信頼できる人との出会い、自分の受けた扱いを客観視する瞬間、そして親になったときに環境を整える勇気。どれも「完璧な親」を求める話ではなく、いまの自分でも手を伸ばせそうな現実的な視点でした。 子育て当事者だけでなく、「親子の距離感にどこか違和感を抱いたことがある人」に刺さる一冊だと思います。自分の立ち位置を少しだけ見直したいとき、静かに効いてきます。
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