
人間標本 (角川文庫)
湊 かなえ
KADOKAWA / 2025-11-21
累計読者数4
平均ハイライト数 8.3件/人
推定読了時間 約3時間54分
star総合評価 45/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 31%
この本について
ときどき、自分の「見えている世界」が他の人と同じなのか分からなくなる瞬間があります。仕事でも人間関係でも、相手の意図を読み違えていたと気付いた時の、あの足元がぐらつく感じ。正しさって何なんだろう、と考え込みたくなることが僕はよくあります。 『人間標本』を読んで刺さったのは、まさにその“ズレ”の感覚が物語の芯として描かれているところでした。誰かの才能に嫉妬したり、見えている色が本当に同じか疑ったり、意図がすれ違ったまま戻れなくなる瞬間が、登場人物たちの視点から静かに積み重なっていきます。読んでいて落ち着かないのに、どこか自分の経験の延長にあるようで目が離せない。人が判断を誤るときの揺れ方が、とてもリアルなんです。 物語は決して心地よいものではないですが、だからこそ「人を理解するって、本当はこんなに不確かなんだよな」と少し冷静になれました。相手の見ている世界を想像する余白を持つこと、そして自分の“正しさ”を一度疑ってみること。その両方の大事さを、極端な状況を借りながら静かに突きつけてきます。 他人との距離感に悩んでいる人、才能や評価に振り回されがちな人には、特に刺さると思います。読後に残るざらつきも含めて、自分の感覚を見直すきっかけになる一冊でした。
analytics
読書インサイト
ハイライト密度
開始終了
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな——。ひどく損壊された6人の少年の遺体が発見されると、社会はその事件の異様さに衝撃を受けた。大学の生物学科で蝶の研究をする榊史朗は、蝶の世界を渇望するあまり、息子を含む6人の少年たちを手にかけたと独白する。蝶に魅せられ、禁断の「標本」を作り上げたという男の手記には、理解しがたい欲求が記されていた……。耽美と狂おしさが激しく入り乱れる、慟哭のミステリ。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
無料ではじめる
クレジットカード不要




