
この本について
年齢のことって、ある日ふと気になり始めますよね。鏡を見たときの違和感とか、昔より無理がきかなくなった感じとか。別に深刻に悩んでいるわけじゃないのに、どこかで「この先どう変わっていくんだろう」と落ち着かない。僕も同じで、ぼんやりした不安を抱えたまま日々を過ごしていました。 『ぼくたちはどう老いるか』は、その不安を力づくで晴らすような本ではありません。でも、考え方の角度を少しずらしてくれるところがあって、読むと肩の力が抜けます。たとえば、老眼や身体の変化を「衰え」として否定するのではなく、「もう十分に見てきたからこそ、ゆっくり確かめる段階に入っただけ」と捉える視点。自分の時間の流れ方が変わっていくのを受け入れるきっかけになりました。さらに、人が「上り道」と「下り道」をすれ違いながら歩いているという比喩があって、年齢によって見える景色が変わることに妙に納得させられます。若い頃の自分と今の自分を比べて焦る必要はないんだな、と静かに落ち着くんです。 読みながら感じたのは、老いを特別視せず、生きる中にある「細部」へ目を向け直す本なんだということでした。目の前の小さなできごとや感情が、自分を立ち直らせる“目印”になるという話は、年齢に関係なく刺さる人が多いと思います。 未来に対して漠然とした不安があるけれど、答えを押しつけられるのは苦手…そんな人には、まさにちょうどいい一冊です。
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