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ジョン・レノン対火星人 (講談社文芸文庫)

ジョン・レノン対火星人 (講談社文芸文庫)

高橋源一郎

講談社 / 2004-04-10

累計読者数5
平均ハイライト数 1.6件/人
推定読了時間 約2時間42分
star総合評価 32/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 21%

この本について

仕事に追われたり、言葉がうまく選べなかったりして、「自分の感覚がどこか薄くなってきているな」と思うことがありませんか。人と会話していても、結論ばかり急いでしまう感じというか。そんなときに、この『ジョン・レノン対火星人』みたいな本に触れると、思考がいったんほどけて、別の回路が静かに動き出すような感覚がありました。 この本が効いてくるのは、まず“世界の見え方がちょっとズレる瞬間”をくれるところです。引用にあった「全てが有機的な秩序の連鎖」という言葉の通り、ふだんバラバラに見えていたものが、実はひそかにつながっていたんじゃないかと思わせてくれる。しかも、それを理屈で押しつけてこない。詩のような語り口や、突拍子もない設定を通じて、こちらの理解が勝手に動き出す感覚があります。また、「バイ、バイ。ぼくの『少年時代』」のような、少し切なさの残る別れ方が随所に出てきて、読む側の記憶まで揺れるんですよね。成長とか成熟とか、そういう言葉で片づけられない感情を思い出させてくれます。そして、ときどき紛れ込むブラックユーモアのような表現も、世界の“真面目すぎる部分”に風を通してくれる役割をしていると思います。 フィクションだけど、読み終わったあとに自分の思考の温度が確かに変わっている。そういう意味で、これは物語というより「感覚の再調整装置」みたいな一冊でした。日常の意味づけをいったん外してみたい人に刺さる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

住所はなく、消印は「葛飾」、そして差し出し人の名前は、「すばらしい日本の戦争」……名作『さようなら、ギャングたち』に先立つこと1年、闘争、拘置所体験、その後の失語した肉体労働の10年が沸騰点に達し、本書は生まれた。<言葉・革命・セックス>を描きフットワーク抜群、現代文学を牽引する高橋源一郎のラジカル&リリカルな原質がきらめく幻のデビュー作。
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