
血脈の火―流転の海 第三部―(新潮文庫)
宮本 輝
新潮社 / 1999-10-01
累計読者数4
平均ハイライト数 5.5件/人
推定読了時間 約11時間13分
star総合評価 43/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 34%
この本について
人と関わっていると、「自分の感じ方はこれで合っているのか」とか、「他人と考え方が違うだけで、なんでこんなにぶつかるんだろう」といったモヤモヤが積み重なることがあります。自分の性格や育ちを一度疑ってみたり、逆に相手を責めたくなったり、その往復でしんどくなることもありますよね。 『血脈の火』を読んでいると、そのモヤモヤに少し呼吸の余裕が生まれます。人の考え方や反応の癖は、本人の意思だけじゃなく、血や風土のような、自分では扱いきれない大きな流れにも影響されている。そんな視点に触れると、誰かを単純に「わからない人」と切り捨てずに、距離を保ちながら向き合えるようになる気がしました。また、「お面のような顔で生きている」という描写に、自分もどこかで似たようなことをしていると気づく瞬間があり、無理に“本当の自分”を探す必要もないのかもしれないという安心にもつながります。 さらに、登場人物たちが極端な状況でどう感情を受け止め、どんな言葉を選ぶのかを追っていくと、自分の中の感情の温度の違いも、そのまま認めていいのだと思えてきます。強さを示すために虚勢を張る人もいれば、違う価値観を受け止めようとする人もいる。それぞれができる範囲で生きているだけで、そこに優劣はないんですよね。 他人や自分の「なぜこうなんだろう」が頭から離れない人に、静かに刺さる一冊だと思います。
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多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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出版社による紹介
昭和27年、大阪へ戻った松坂熊吾一家は、雀荘や中華料理店を始めとして、次々と事業を興していく。しかし義母の失踪に妻房江の心労はつのり、洞爺丸台風の一撃で大損害を被った熊吾も糖尿病の宣告を受ける。そしてたくましく育つ無邪気な小学生伸仁にも、時代の荒波は襲いかかるのだった...。復興期の世情に翻弄される人々の涙と歓びがほとばしる、壮大な人間ドラマ第三部。
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