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白い巨塔(二)(新潮文庫)

白い巨塔(二)(新潮文庫)

山崎 豊子

累計読者数3
平均ハイライト数 3.3件/人
star総合評価 39/100
boltライト読書型

この本について

仕事でも人間関係でも、自分の正しさと現実の力関係のあいだで揺れる瞬間ってあります。あのとき少し強く立ち向かえていたらと思う一方で、実際には守るべき生活もあって踏み切れない。そんな葛藤を抱えたまま日々を続けている人は多いはずです。 『白い巨塔(二)』の抜粋を見ていると、読者が惹かれているのは “正義よりも仕組みの論理が勝つ場面” や “個人の意思とは無関係に人が駒のように動かされる構造” に対するざらついた感覚だと思います。誰が悪いと単純に言い切れないのに、人の人生が組織の都合でねじ曲がっていく。その冷たさを目にすると、自分の職場で起きた理不尽や、飲み込んだ不条理が呼び起こされるんですよね。 この巻が効いてくるのは、まず、権力の水面下で何が起きているのかを立体的に見せてくれるところです。表向きの言葉と、本心のズレがあまりに生々しくて、普段感じていた違和感の正体がつかめる。さらに、自分が誰かを利用したり利用されたりした場面を、少し距離を置いて見つめ直すきっかけにもなる。正義感を貫く難しさだけでなく、その“代償”まで描かれているので、理想論では終わらず、現実の中でどう振る舞うかを考えさせられます。 組織で「正しさ」と「生き抜くこと」のあいだで揺れる人には、とても刺さる一冊だと思います。

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