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武士道シックスティーン (文春文庫)

武士道シックスティーン (文春文庫)

誉田 哲也

文藝春秋 / 2010-02-10

累計読者数5
平均ハイライト数 10.8件/人
推定読了時間 約4時間23分
star総合評価 64/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 90%

この本について

自分の好きなことを続けているはずなのに、ふと「なんでやってるんだっけ」と立ち止まってしまう瞬間ってありますよね。仕事でも趣味でも、続けるほどに比較や不安が入り込み、最初のワクワクが遠ざかっていくあの感じ。僕自身もよく迷うので、読んでいる彼女たちの揺れに、妙に心がざわつきました。 『武士道シックスティーン』が効いてくるのは、主人公たちが“強さ”を語る物語でありながら、その裏で自分の「好き」に触れ直す物語でもあるところです。勝てるかどうかより、自分が本当に好きなのかを天秤にかける場面は、競技の話に見えて、結局は人生の判断そのものなんだと思います。さらに、武蔵の言葉を引きながら「一点を見ないで空気ごと観る」という考え方も、視野が狭くなりがちな日常にそのまま持ち帰れる感覚でした。誰かに答えをもらうんじゃなくて、自分で探すしかないという言葉も、焦ったときほど沁みます。 剣道の話ではあるけれど、描かれているのは、「好きなものに向き合うときの迷いと回り道」をどう扱うかという、ごく人間的な悩みです。強い人の物語を読むというより、自分の曖昧さをそのまま抱えたまま進むしかないよね、と思わせてくれる一冊でした。好きで始めたことなのに重く感じている人に、特に届くと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

3歳から鍛えてきた剣道エリートの香織。しかし中学最後の大会で、無名選手にまさかの敗退。その選手を追って、香織は同じ高校に入学するが、再会した因縁の敵・早苗は日舞からの転身という変りだねで、剣道は初心者。なぜあたしは勝てなかった? と悔しさに震える武蔵オタクの香織に対し、早苗はその試合すらすっかり忘れている“お気楽不動心”の持ち主。まったく正反対の2人が竹刀を手に吠える! 打つ! 斬る! 映画化原作の傑作青春エンターテインメント。
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