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青春論

青春論

坂口 安吾

Google Play Books / 2007-11-30

累計読者数3
平均ハイライト数 2件/人
推定読了時間 約42分
star総合評価 39/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%

この本について

なんとなく「もっと深く考えなきゃ」とか「ちゃんと大人らしく整理された答えを持たないといけない」と焦るときってありますよね。頭では理屈をつけようとしているのに、実際の生活や感情は全然ついてこない。そのギャップに疲れてしまう瞬間、けっこうあると思います。 坂口安吾の『青春論』は、その無理やりな“理屈合わせ”を一度素朴にほどいてくれる本でした。人間の精神が持つ非現実性と、家庭や恋愛といった生活のリアルがどうしたって噛み合わないこと。七十になっても奇跡を追う浅さや甘さが人間の本性として残ること。安吾はそこを冷たく切り捨てるのではなく、「そういうものだよ」と静かに示してくれます。深刻ぶる自分も、成熟しきれない自分も、無理に正当化しなくていいという感覚が、読んでいると戻ってきます。 そしてもう一つ印象的なのは、安吾自身が「誰かの心の痛みにだけ効けばいい」と言うところ。役に立ちたい気持ちはあるけれど、誰にでも効く万能薬ではないと認めている。この距離感が、読者側のしんどさを逆に軽くするというか、無理に前向きにさせられない安心感があります。 きちんと生きたい気持ちと、どうせ人間そんなに強くないよなという感覚のあいだで揺れている人に刺さる一冊です。気持ちの置き場が見つからないときに読むと、過度な期待や自己像から少し離れられると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

内容紹介 青春という誰もが一度は経験する一生の中で激しくも短い曖昧な時間を 無頼派で知られる作家・坂口安吾が、宮本武蔵の逸話を例に出しながら 独自の感性で語る。 『青春再びかえらず、とはひどく綺麗な話だけれども、 青春永遠に去らず、とは切ない話である……』 誰もが納得しうるような文章は、同時に誰の言葉にも似ることがなく、 安吾の放つ言葉にはいつの時代も斬新さと人間の奥深さを秘めている。 ※ 本作品は発表時の時代背景により、今日の社会では一般的でなく、 不適切と思われる表現が含まれている箇所がございます。しかし作品の オリジナル性を最大限に尊重し、当時のまま忠実に再現することを優先いたしました。 坂口安吾(さかぐち・あんご) 小説家。新潟市西大畑町に生まれる。幼稚園の頃より不登校になり、餓鬼大将として悪戯のかぎりを尽くす。1926年、求道への憧れが強まり、東洋大学印度哲学科に入学するも、過酷な修行の末、悟りを放棄する。1930年、友人らと同人雑誌「言葉」を創刊。1946年、戦後の本質を鋭く把握洞察した『堕落論』『白痴』の発表により、一躍人気作家として表舞台に躍り出る。戦後世相を反映した小説やエッセイ、探偵小説、歴史研究など、多彩な執筆活動を展開する一方、国税局と争ったり、競輪の不正事件を告発したりと、実生活でも世間の注目を浴び続けた。1955年、脳溢血により急死。享年48歳。
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