
精神病覚え書
坂口 安吾
千歳出版
累計読者数4
平均ハイライト数 3.8件/人
推定読了時間 約17分
star総合評価 42/100
trending_up後半加速型
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この本について
人と関わる場面で妙に消耗したり、「ちゃんとしなきゃ」と思うほど心がすり減っていく感じ、ありますよね。周りは平然として見えるのに、自分だけ妙に過敏で、考えすぎて、気づけば内側に押し込めたものが膨らんでいる。そういうときに坂口安吾の『精神病覚え書』を読むと、少しだけ景色が変わります。慰めてくれるタイプの本ではないのに、不思議と肩の力が抜ける瞬間があるんです。 この本が効くのは、精神の不安定さを「弱さ」と切り捨てず、人が社会とぶつかりながら生きる姿として描いているところだと思います。自分に厳しくあろうとするほど揺らいでしまう矛盾や、発病の時期に宗教的な体験が現れるという観察など、安吾の視点は生々しくて現実的です。精神の問題を医学でも哲学でも断定しきれないものとして扱う姿勢に、逃げ場のなさを抱えた人間がどう見えていたのかがにじみます。そして、一般の人こそ「自分の動物性と闘うことを忘れている」という指摘は、自分の中の何を見ないままにしてきたのかを静かに問いかけてきます。 派手な解決はくれないけれど、自分の揺れや葛藤を「そんなものかもしれない」と受け止め直すきっかけになる本です。特に、自分を律しすぎて疲れてしまう人には刺さると思います。
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出版社による紹介
無頼派の旗手として、純文学から歴史小説、推理小説、随筆まで多彩で精力的な執筆活動を行い、戦後日本文学を代表する存在となった坂口安吾。『精神病覚え書』を収録。
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