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ランボオ詩集

ランボオ詩集

ジャン・ニコラ・アルチュール ランボー、中原 中也

岩波書店 / 2013-08-20

累計読者数4
平均ハイライト数 15件/人
推定読了時間 約6時間18分
star総合評価 54/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 39%

この本について

仕事に追われている時ほど、自分の感情の輪郭がぼやけてきて、「今の気持ちってそもそも何なんだろ…」みたいな停滞に落ちることがあります。前に進みたいのに、世界の鮮やかさだけが遠くで光っている感じ。そんな時にランボオを読むと、説明のつかない心の重さや衝動が、なぜか少しだけ言葉の形を持ちます。 読者の方が保存していた抜粋を見ると、「沈欝」「無駄だった青春」「精神が翔んでゆく」「自然よ、此の身はおまへに返す」みたいに、感情の行き場が定まらない瞬間に寄り添う言葉が多いんですよね。ランボオの詩は、答えをくれるわけではなくて、むしろ混乱や焦燥そのものを肯定してくれる側に立ってくれる。暗い部屋で物語に沈む少年の場面とか、街の躁音を聞きながら粗布に寝転ぶ描写なんかは、「いまの自分の立ち位置ってここだよな」と思わせてくれる不思議があります。 もうひとつ効くのは、彼の視点の飛び方です。赤く凍った空を追って精神が走り出したり、自由が大沙漠で伸び上がったり、恋が捕虜のようにやってきたり。理屈の外側で世界を感じることを思い出させてくれるんですよね。日常の細かい判断ばかりで疲れた頭に、こういう“飛ぶ感覚”は意外と必要で、読後に自分の思考が一段ゆるむ感じがしました。 「説明できない気持ちを抱えたまま、それでも前に進んでる人」にとくに刺さる本です。自分の中の混乱を否定せず、そのまま抱えて歩く日の伴走役として、ランボオはけっこう心強い存在になります。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

ランボオ(1854―1891)と中原中也(1907―1937)。早熟早世の二人の詩人の個性がぶつかり合って生まれた〈化合物〉とも言うべき訳詩集。中也は自らの詩人としての嗅覚を頼りにランボオの詩を読み解き、いわば無手勝流に見事な〈中也節〉で訳し上げてみせた。本書は小林秀雄訳『地獄の季節』と好一対をなす。(解説=宇佐美斉)
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