
利他学(新潮選書)
小田 亮
NHK出版 / 2022-04-25
累計読者数5
平均ハイライト数 19件/人
推定読了時間 約1時間29分
star総合評価 58/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 35%
この本について
人に親切にする理由が自分でもよく分からなくなる時があります。誰かを助けたあとに「これって本心からなのか、それとも見返りを期待してるだけなのか」とか、人の善意を素直に受け取れずにモヤッとしたり。利他って言葉のわりに、自分の感情はそんなにきれいじゃないよな、と感じる瞬間があるんですよね。 『利他学』は、そのモヤモヤを「正しい形に整えてくれる」タイプの本でした。利他を美談として扱うのではなく、人間にそういう行動が備わっている“しくみ”を、進化や脳の働きから丁寧に見ていくので、読んでいて妙に気が楽になります。仮説を立てて疑い、また更新していくという科学的態度の話は、仕事の判断にもそのまま使える感覚がありましたし、「評判」「個体識別」「記憶」といった具体的な条件がそろって初めて利他が成立するという説明は、職場のチームの空気や人間関係の扱い方を見直すきっかけになりました。 そして一番刺さったのは、利他的にふるまう理由が「崇高な精神」だけではなく、長期的に自分を守るためのしくみでもあるという視点です。オデュッセウスの話のように、目先の誘惑に流されないための“自分を縛る仕組み”として道徳があるという説明は、善意を過度に神聖視しなくていいんだと肩の力が抜けました。 人の行動を「きれいごと」で語るのに疲れた人や、優しさと打算の境界で立ち止まることが多い人に、とても静かに効く一冊です。
analytics
読書インサイト
ハイライト密度
開始終了
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
他者だけでなく、自分も利する「利他」の本質とは。 「利他」という言葉は「自分ではなく、他者のためにおこなうこと」だと捉えられがちだ。しかし、日本の起源から利他を見つめ直してみると、それとは全く異なる姿が見えてくる。空海の「自利利他」、孔子の「仁」、中江藤樹の「虚」、二宮尊徳の「誠の道」、エーリッヒ・フロムの「愛」……彼らは利他をどのようにとらえ、それをどう実践して生きたのか。彼らの考える利他は、現代とどう違うのか。「自分」があってこその利他のちからとは、どんなものなのか。日本を代表する批評家が、危機の時代における「自他のつながり」に迫る、日本初・利他の入門書。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
無料ではじめる
クレジットカード不要




