
今こそアーレントを読み直す (講談社現代新書)
仲正昌樹
講談社 / 2009-05-19
累計読者数19
平均ハイライト数 33.5件/人
推定読了時間 約2時間13分
star総合評価 66/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 14%
この本について
最近、ニュースを見ていて「結局みんな“考えること”に疲れて、強い答えに乗っかろうとしてないか…」と感じる場面が増えました。自分でもつい、分かりやすい物語に逃げたくなる時があります。ただ、その場しのぎの安心感の後に、モヤッとした違和感だけが残るんですよね。 『今こそアーレントを読み直す』は、その違和感の正体をかなり丁寧に言語化してくれました。全体主義を「どこか遠い国の話」ではなく、私たち自身が日々抱えている疲れや孤独、思考を委ねたくなる誘惑の延長線で理解させてくれる本です。特に、利害だけの政治に人々が慣れ切ると、討論する余地そのものが痩せていく、という指摘は身につまされました。気付けば自分も、「誰かがうまくまとめてくれた世界観」に寄りかかろうとしていたなと。 もう一つ印象に残ったのは、人間らしさとは立派な理念よりも、他者と言葉を交わしながら「複数性」を取り戻していく営みにある、という視点です。これは、毎日の仕事で判断を丸投げしそうになる瞬間にも効いてきます。正解を探す前に、自分は今どんな風に他者と関わろうとしているか、ゆっくり見直すきっかけになりました。 強い物語や答えに飲まれそうになっている人に、静かに刺さる本だと思います。
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出版社による紹介
20世紀を代表する政治哲学者が、なぜいま再評価されるのか。人間の本性や社会の公共性を探った彼女の難解な思考の軌跡を辿り直し、私たちがいま生きる社会を見つめ直す試み。
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