
Run. Melos. Run 走れメロス ラダーシリーズ
太宰治 and マイケル・ブレーズ
IBC PUBLISHING / 2005-11
この本について
仕事でも人間関係でも、相手の本心が読めないまま動いてしまって、「あれ、私の考えすぎだった…?」となる瞬間ってありますよね。疑いと信頼のあいだで揺れて、結局どっちにも振り切れないまま疲れてしまう。あの感じに少し似た揺れを、この『走れメロス』の英語版を読んでいて思い出しました。 読者の方が保存していた「people are planning behind his back, but nobody is.」という一文…これはまさに、人間不信の堂々巡りをそのまま言語化したような部分で、王様の“疑いの癖”がよく出ています。物語そのものは太宰治の名作ですが、英語のシンプルな語彙で読むと、感情の揺れがよりストレートに入ってくるんですよね。たとえば、友の心を信じきれず「lowest human being」と断じてしまう瞬間や、逆に「That, and that alone, is what matters.」と腹をくくる場面など、自分の中の極端さに気づかされます。 特に効くのは、自分の“疑う癖”と“信じたい気持ち”の両方をいったんそのまま認められるところです。英語で読むと距離ができて、物語のドラマよりも心の動きが客観的に見えてくるんですよね。もう一つは、素朴な語彙で描かれた約束と友情のしぶとさが、変に格好つけたメッセージよりずっと現実的に感じられること。大きな理想を語る話というより、迷いながら踏み切る人間を近くで見ているような感覚になります。 「人を信じたいけれど、どうしても一歩踏み切れない」という人に静かに響く一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




