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『春と修羅』

『春と修羅』

宮沢 賢治

三和書籍 / 2020-04

累計読者数10
平均ハイライト数 4.8件/人
推定読了時間 約7時間41分
star総合評価 40/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 17%

この本について

最近、気持ちはざわつくのに言葉が追いつかないことが多くて、何に疲れているのか自分でもよく分からなくなる瞬間があります。仕事の数字とか、人との距離感とか、理由はあるようで特定できない。そういうときに、説明じゃなく“景色”で気持ちを代弁してくれる文章に触れると、少しだけ呼吸が戻ることがあります。 『春と修羅』の抜粋を眺めていると、読者の方が惹かれているのは、難しい語彙そのものよりも「感情が物質みたいに扱われている感じ」なんじゃないかと思いました。雲がカルボン酸になったり、怒りが青さの温度を持ったり、恋が病熱として発火したり。ふつう言語化しにくい心の揺れが、化学式みたいに置き換えられていく。その距離感が、かえって自分の感情を安全に見つめられる余白をつくってくれるんですよね。 もうひとつは、「わたくしという現象」という視点。自分が一個の人格としてガチッと固まっているのではなく、光の明滅のように変わりつづけるものだと思えると、いまの混乱や不安も“そういう相”として受け止めやすくなる。賢治の言葉は大げさに癒してくれるわけじゃないけれど、視点の高さを一段ずらしてくれる感じがあります。 日常の感情をうまく扱えずに、言葉より先に体だけ疲れてしまう人に刺さる作品です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

宮沢 賢治 著 A5判 380ページ 3,500円+税 ISBN978-4-86251-386-1 第7巻として「春と修羅」「星めぐりの歌」の2作を大活字、読み仮名付きで収載している。「春と修羅」は、賢治の生前に唯一刊行された詩集として知られている。詩の多くは「心象スケッチ」という賢治が名付けた手法により書かれ、彼自身の内面を映し出した表現が独特な文章で綴られている。「星めぐりの歌」は、賢治作詞作曲の歌で「双子の星」「銀河鉄道の夜」に登場している。 目次 春と修羅 星めぐりの歌 著者プロフィール 宮沢 賢治(ミヤザワ ケンジ) 1896年、岩手県花巻生れ。盛岡高等農林学校卒。富商の長男。日蓮宗徒。1921年から5年間、花巻農学校教諭。中学時代からの山野跋渉が、彼の文学の礎となった。教え子との交流を通じ岩手県農民の現実を知り、羅須地人協会を設立、農業技術指導、レコードコンサートの開催など、農民の生活向上をめざし粉骨砕身するが、理想かなわぬまま過労で肺結核が悪化、最後の5年は病床で、作品の創作や改稿を行った。1933年没。
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