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黒死館殺人事件

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

河出書房新社 / 2008-05

累計読者数3
平均ハイライト数 12.7件/人
推定読了時間 約10時間43分
star総合評価 40/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 13%

この本について

仕事の疲れが抜けない時や、思考がうまく噛み合わない日に、「自分の頭の中が急に色あせて見える瞬間」ってありませんか。言葉は毎日使っているはずなのに、どこか平坦で、世界の輪郭まで薄くなるようなあの感覚です。そんなときに限って、何か新しい視点を探そうとしても、同じところをぐるぐる回ってしまうんですよね。 『黒死館殺人事件』を読んだ人が拾っている言葉を眺めていると、彷徨や払暁、拱廊、纏綿、磅礴といった、普段の生活ではまず出会わない語が並んでいます。物語の筋を追うというより、言葉そのものに触れているうちに、世界の密度がほんの少し戻ってくるような感覚をくれる本なんだと思います。例えば、古めかしい地理書や聖餐式、ボスフォラスといった固有名詞に触れているだけで、自分の思考が別の時代や大陸へ引き延ばされていく。あるいは、綸子や悔改、籬状のような一語が、場面の空気を急に変えてくれる。これは、説明や理屈ではなく、言葉そのものに心を揺らされたいときに効くタイプの読書です。 物語としては当然ミステリなのですが、読んだ人に残るのは「解決」よりも、むしろ自分の中の感覚が研ぎ直されるあの瞬間。日常の景色にもう少し厚みがほしい人に向いていると思います。こんな人に刺さるのは、世界の“手触り”を言葉で取り戻したいときです。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

黒死館を襲った血腥い連続殺人事件の謎に、刑事弁護士法水麟太郎がエンサイクロペディックな学識を駆使して挑む。本邦三大ミステリの
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