
秋と漫歩
萩原 朔太郎
累計読者数3
平均ハイライト数 2件/人
star総合評価 42/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 50%
この本について
仕事の合間にふと外に出たくなるのに、どこへ行きたいのか自分でもよく分からない。そんな宙ぶらりんな気持ちのまま一日が終わっていくこと、けっこうあると思うんです。何かしたいのに、予定を立てるほどの元気はない。でも家にじっとしていると、逆に落ち着かない。あの感じに覚えがある人は多いはずです。 萩原朔太郎の『秋と漫歩』を読むと、そのモヤモヤに名前がつくというか、「ああ、自分が抱えていたのはこれか」と静かに腑に落ちる瞬間があります。行き先も目的もなく駅に座り込んで人を眺める時間が好きだったり、秋晴れを見ると見知らぬ町へふらりと行きたくなったり。でも実際には準備できずにその衝動が消えていく。その揺れを丁寧に描いてくれるので、無意味に思えた自分の感覚が、ただの怠さではなく「こういう人間の自然な動きなんだ」と受け止めやすくなるんです。 特に、家よりも外の空気の中でやっと自由になれる感じや、歩いているのにどこにも向かっていない感覚に救われる人は多いと思います。目的意識より、漂うような時間に居場所を感じる人にとっては、静かに寄り添ってくれる一冊です。
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