
ある自殺者の手記
ギ・ド モーパッサン、秋田 滋
累計読者数6
平均ハイライト数 4.5件/人
star総合評価 43/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 25%
この本について
日々、理由のわからない重さにとらわれることってあります。仕事がつらいとか対人関係が…という分かりやすい原因ではなく、ただ「このまま同じ毎日を続けていくこと」そのものに、うっすら拒否反応が出てしまうような感じです。何が悪いわけでもないのに、習慣に胃がむかつくような、説明しようのない倦怠がたまっていくあの感じに、心当たりがある人は多い気がします。 『ある自殺者の手記』が刺さっているのは、まさにその名前のつけづらい違和感を、当事者の視線で書き留めていくところだと思います。自分でも理由を突き止められない憂欝や、じわじわと積み重なる感情の瓦解を、少しも飾らずに並べていく。その率直さの前で、読者側の「説明できない気持ち」も、ようやく輪郭を持ち始めます。また、語彙のひとつひとつが古めで、どこか湿った手触りがあるので、こちらの内側の混線した思考がゆっくり沈降していく感覚が生まれるのも大きいです。 さらに、手記の最後に置かれた一通の手紙が、人生のどこかで置き去りにしてきた自分自身をふっと思い出させる役割を果たします。大げさに救ってくれるわけではないけれど、「自分がいま抱えているこの重さにも歴史があるのかもしれない」と思えるだけで、少し呼吸がしやすくなる。本書はそういう効き方をする作品です。 こんな人に刺さると思います。理由のわからない倦怠に名前をつけられず、静かに疲れている人。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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