
韓非子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 (角川ソフィア文庫)
西川 靖二
KADOKAWA / 2005-03-25
この本について
仕事でも日常でも、人を見るときについ「好み」や「思い込み」が入り込むことってありますよね。自分は公平に判断しているつもりでも、相手はその表情を敏感に読み取って動きを変えてくる。そういう時、自分が何を見ているのか、そもそも見えていないのか、よく分からなくなることがあります。 『韓非子』を読むと、そのモヤモヤに少しだけ輪郭が出てきます。たとえば、好悪を表に出した瞬間に相手の言動が変質してしまう、という視点。これ、現代では「部下」や「後輩」だけじゃなく、取引先でも家庭でも同じで、感情を出しすぎると相手は“本来の姿”を見せてくれないまま対応してくるんですよね。もう一つ、法と術の関係も刺さります。組織のルールだけ整えても人は動かないし、かといって属人的な“読み”だけでやると混乱する。両方をどう使い分けるかは、現代のマネジメントそのものだと思います。 そして個人的に大きかったのが、「人の能力と役割は一致していないと機能しない」という話。勇敢さで成果を出した人を、智謀が必要な役職に就けても上手くいかないという指摘は、自分のチーム運営にもそのまま響きました。人を“期待”で動かすのではなく、“適性”で置くことの大事さを、歴史の文脈から冷静に教えてくれる感じがあります。 権力論というより、人間の癖や組織の歪みに向き合いたい人にしっくり来る本です。現場で迷いながら判断している人ほど、静かに効いてくると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの45%が集中しています。
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