
重耳(上) (講談社文庫)
宮城谷昌光
講談社 / 1996-09-15
累計読者数6
平均ハイライト数 6.7件/人
推定読了時間 約4時間42分
star総合評価 52/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 60%
この本について
仕事でも人間関係でも、「正しいと思っていることがうまく伝わらない」とか、「頑張っているのに、かえって評価が落ちる気がする」みたいなモヤモヤってありますよね。自分なりに誠実でいたつもりが、相手にとっては重たかったり、逆に軽く見えたりして、どこでバランスを取ればいいのか分からなくなることがあります。 『重耳(上)』を読んでいて感じたのは、古代の政治劇が描かれているのに、自分の日常にもそのまま降りてくる視点が多いということです。たとえば「恐れがないから、やさしさがないの」という言葉は、相手に厳しく当たってしまう時の内側を静かに突いてきますし、「ことばは、ありえぬことをありうることに変える」という箇所は、発する一言が場の空気や未来の流れまで変える感覚に気づかされます。また「誇ったものによって滅ぶ」というくだりは、成果を出した後ほど身のふるまいを整えないと足元をすくわれる、という現実的な戒めとしてスッと刺さります。 物語としては群雄割拠の時代ですが、人の心が変わる瞬間や、力だけでは治められない局面が丁寧に描かれていて、「勢い」や「正しさ」だけでは回らない現実と向き合う視力が少し鍛えられます。特に、自分の影響力や立場が変わりつつある人にはしみると思います。 日々の判断に迷いが出てきた時、視点をひとつ増やしてくれる一冊です。
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出版社による紹介
黄土高原の小国曲沃(きょくよく)の君主は、器宇壮大で、野心的な称(しょう)であった。周王室が弱体化し、東方に斉が、南方に楚が力を伸ばし、天下の経営が変化する中で、したたかな称は本国翼(よく)を滅ぼして、晋を統一したが……。広漠たる大地にくり広げられる激しい戦闘、消長する幾多の国々。躍動感溢れる長編歴史小説全3巻。
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