
街道をゆく1
司馬遼太郎
朝日新聞出版 / 2008-08
累計読者数12
平均ハイライト数 23.9件/人
推定読了時間 約5時間49分
star総合評価 63/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 33%
この本について
日々せかせか働いていると、いま歩いている場所の“手触り”みたいなものを感じられなくなる瞬間がありませんか。地名も歴史も、ただの記号として流れていくというか。でも本当は、足元の景色にはもっと奥行きがあるはずで、それを思い出したいのにうまくいかない。そんなときに救われるのが『街道をゆく1』でした。 司馬遼太郎が歩く近江は、観光名所ではなく、人の暮らしの匂いと時間の層がじわっと滲み出る場所として描かれます。湖西の粉雪、軒の低い家、紅殻の色味、古い波よけの石。こういう細部を拾いながら、そこに流れ込んだ渡来人の歴史や地名の変化が自然とつながっていく。知識を押しつけられる感じがなくて、むしろ「場所を見る目のピントが合う」ような読み心地になります。街道が空間ではなく“時間”でもあるという視点は、ふだんの散歩道さえ違って見えるきっかけになると思います。 大げさではなく、景色の奥にある物語をもう一度感じたい人に向いている本です。地名を眺めて「これってどういう来歴なんだろう」と思った経験があるなら、たぶんとても相性がいい一冊だと思います。
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出版社による紹介
「湖西のみち」から、二十五年の『街道』の旅は始まった。琵琶湖西岸の渡来人の足跡を確かめ、信長が逃げ込んだ朽木谷を訪ねる。幼いころの著者が遊んだ奈良の「竹内街道」、「私は日本の景色のなかで馬関(下関)の急潮をもっとも好む」と書く「長州路」には幕末を彩った吉田松陰、坂本竜馬らも登場する。
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