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街道をゆく15

街道をゆく15

司馬遼太郎

株式会社朝日新聞出版 / 2008-11-30

累計読者数3
平均ハイライト数 7件/人
推定読了時間 約3時間46分
star総合評価 51/100
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この本について

日々のニュースや観光地の混雑を見ながら、「自分はいま何を見ているんだろう」とふと立ち止まることがあります。歴史の知識はそこそこあるつもりでも、土地の成り立ちや名前の由来となると一気にあいまいになってしまう。そういうモヤモヤを抱えたまま旅をしても、表面だけをなでて帰ってきたような気がしてしまうんですよね。 『街道をゆく15』を読んで感じたのは、その「あいまいな部分」が急に輪郭をもちはじめる感覚でした。観光ブームを野ネズミの群れにたとえる辛辣さに笑ってしまいながらも、場所に染みこんだ歴史を知らないまま歩くと、景色の半分を見落としているんだなと気づかされます。日の丸がどのように使われてきたかとか、北海道という名前の裏にどんな揺れがあったかとか、一見すると枝葉に見える話が、土地を見るときの“焦点”を静かに変えてくれるのがこの巻の面白さでした。 史実が淡々と並ぶだけではなく、熊の「倫理的な振る舞い」の逸話や、塩飽人が海軍の中心を担っていた事実のように、教科書では拾われない細部が歩くときの感度を上げてくれます。大げさに人生が変わるとかではなく、次にどこかへ行くとき、土地の見え方が一段深くなる。私にはそのくらいがちょうどよかったです。 旅先の景色に“背景のレイヤー”を求める人に刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

函館を出発点に札幌、旭川、陸別へ──古代から幕末維新までの長い道のりをたずね歩く旅。原野を切り開いた開拓使や劣悪な環境で労働を強いられた囚人、屯田兵の時代を振り返り、アイヌとの抗争から台頭した松前氏の京風文化を思う。
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