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真田太平記(一)天魔の夏(新潮文庫)

真田太平記(一)天魔の夏(新潮文庫)

池波正太郎

新潮社 / 1987-12-23

累計読者数3
平均ハイライト数 2件/人
推定読了時間 約7時間29分
star総合評価 39/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 50%

この本について

仕事でも生活でも、自分がどこに立っていて、何を受け継いで何を手放すべきなのか──そんな曖昧な問いを抱えたまま動いていると、ときどき足元がふわっと浮くような不安が出てきます。正解が見えないまま判断を迫られると、「自分という線」がどこからどこまで続いているのか分からなくなるんですよね。 今回の抜粋を見ていると、読者の方はどうやら「系譜」や「土地の記憶」みたいな、物語の背骨になる部分に反応しているように思いました。『真田太平記(一)天魔の夏』はまさにそこを丁寧に描く作品で、個々の人物より前に、その人を形づくってきた歴史や重なりを静かに置いてくれます。沼田氏の十二代といった細かな記述も、単なる設定ではなく、「人は過去の積み重ねの上で生きている」という感覚を自然に呼び戻してくれます。 ただ派手な戦国ロマンとして読むというより、登場人物たちが“自分の置かれた場所をどう引き受けるか”に悩み続ける姿を追っていくと、自分の迷いにも少し輪郭が出てきます。何か大それた答えが得られるわけではないけれど、判断に揺れたとき、視野の奥に「流れの中の自分」という捉え方が一つ加わる感じです。 自分の立ち位置を見失いがちだけど、急に強く振る舞う気にもなれない──そんな人には静かに刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

真田昌幸・幸村のために関ヶ原の決戦に間に合えなかった徳川秀忠は、家康から痛烈な叱責をうける。家康は真田父子に切腹を申しつける決意でいたのだが、真田信幸の舅で徳川家譜代の重臣・本多忠勝の戦も辞さぬ助命嘆願に屈して紀州九度山に蟄居させることとなる。わずかの家来だけをつれて九度山に移った父子は「関ヶ原の戦い」が再びおとずれる日を夢みて孤立した日々をおくる。
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