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さよなら私 (角川文庫)

さよなら私 (角川文庫)

みうら じゅん

KADOKAWA / 2012-09

累計読者数12
平均ハイライト数 2.9件/人
推定読了時間 約1時間50分
star総合評価 40/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 25%

この本について

なんとなく毎日をこなしているだけなのに、ふとした拍子に「この感じ、ずっと続くのかな」と落ち込むことがあります。人と比べてしまったり、言葉に振り回されたり、理由の分からない不安に肩をつかまれたまま動けなくなったり。頭では「気にしすぎだ」と分かっているのに、うまく視点を切り替えられないまま日が暮れていく。そんなときに出会うと、妙にじんわり効いてくるのが『さよなら私』でした。 この本の面白さは、悩みそのものを直接解決しようとしないところにあります。むしろ「その悩み、見方を2ミリずらすだけでだいぶ違うよ」と肩をほぐしてくれる感じです。たとえば、不安の正体を“なくすべきもの”ではなく、程度の違いが波のように続いていくだけのものとして扱ってみる視点。不安がゼロにならなくても、それでいいと思えると、自分を追い詰める力が弱まります。あるいは、家の近所を“全部うちの敷地”と思って歩くような、バカバカしさの方向から縮こまった思考をゆるめるやり方。現実は変わらなくても、気持ちがちょっとだけ自由になる瞬間があります。 もうひとつ印象に残るのは、言葉にだまされる怖さに触れているところです。「幸せ」「不安」「安定」みたいな便利すぎる言葉を、そのまま自分の本心だと勘違いしてしまう。そのクセに気づくだけで、自分の気持ちの立ち位置が少し整うんですよね。大袈裟な悟りではなく、日常の中で“まあこのくらいでいいか”と息をつける感覚に近いです。 大きく変わることを求めていないけれど、今のモヤモヤの密度だけ少し薄めたい人に向いている本だと思います。私も同じように迷っている一人として、気張らず読める処方箋としてそっと置いておきたい一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

いいこともあれば、よくないこともある。始めがあれば、終わりもある。そもそもは何もないところから生まれ、何もないところに帰っていくだけのこと。「自分」という存在があるなんて思っているから、人生は生きづらいんだ。自分探しや、ないものねだりはやめよう。キープ・オン・バカ。そもそも答えなんてないんだから。「癒やされた」「楽になった」と多くの声が寄せられた、みうらじゅん的人生訓。いよいよ魂の電子化。
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