
ユービック
フィリップ・K・ディック and 浅倉 久志
累計読者数3
平均ハイライト数 12件/人
推定読了時間 約6時間20分
star総合評価 64/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 90%
この本について
仕事でも日常でも、自分が立っている“前提”がぐらつく瞬間ってあります。うまくいかない理由を探しても、ピントが合わない感覚だけが残る。何に振りまわされているのか、自分でもよく分からないまま時間だけが進んでいくようなあの感じです。 『ユービック』を読んでいると、その揺れそのものに少し名前がつく気がしました。物事が勝手に退行していくような感覚や、状況の“支配者”が見えないまま動かされている感覚が、物語の中で具体的な現象として描かれるんです。五十セント玉に自分の顔が出てきたり、家のドアが「五セントいただきます」と要求してきたり、常識が溶けていく場面を追っていると、「ああ、自分が感じていた不安の形ってこれに近いかも」と思わされます。そして半生命の世界の設定や、ユービックという不可思議な存在が示す“時の流れの揺り戻し”は、過去に引きずられながら現在をどう保つか、という自分の感覚と妙に重なりました。 この本は問題を直接解決してくれるわけじゃないけれど、状況の見え方を一段ずらしてくれる感じがあります。何が現実で、何が自分の思い込みなのか、その境界をいったん疑ってみる余白をくれる。こういう視点の切り替えがほしかった人にはとても刺さると思います。
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多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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出版社による紹介
あらゆるものが退行し朽ち果てていく。この世界はいったい!?―ディックが終生追い求めた“現実とは?”というテーマを突き詰めた60年代の傑作『ユービック』。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』と並んで代表作に数えられるこの作品を、作者自身が再解釈を加えてシナリオ化。細部から結末にいたるまで加筆・修正が行われ、生まれ変わった“もうひとつの『ユービック』”、ついに刊行。
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