
歩くのがもっと楽しくなる 旅ノート・散歩ノートのつくりかた
奥野 宣之
累計読者数3
平均ハイライト数 2.3件/人
star総合評価 38/100
boltライト読書型
この本について
外に出るのは嫌いじゃないのに、帰ってきてみると「今日なにが良かったんだっけ」とぼんやりしていること、けっこうあります。景色も空気もちゃんと味わったつもりなのに、心に残りきらないというか。僕自身、その感覚がずっと引っかかっていました。 この本が面白いのは、「体験を記録することで、体験そのものの密度が変わる」という視点なんですよね。出かける前にお気に入りのノートをポケットに入れる。歩きながら気になったものを一言だけメモしておく。帰ってきたら地図や半券を貼って、歩いた道に線を引いてみる。どれも手間といえば手間なんですが、その少しの作業で、散歩や旅の輪郭がぐっと濃くなる感じがあるんです。時間が経っても、その日の匂いや空気の温度まで思い出しやすくなるのは、記憶に任せきりにしない“形にする力”のおかげなんだと思います。 「体験が楽しいからノートを書くんじゃなくて、書くから体験が楽しくなる」という逆転の発想は、僕みたいに日々をすぐ流してしまうタイプにはかなり効きました。外に出るハードルも少し下がるし、散歩の途中で立ち止まる理由ができる。たったそれだけでも、暮らしの厚みが変わる気がしています。 日々の出来事が気づけば薄まってしまう人、散歩や旅の余韻をちゃんと残しておきたい人には、かなり刺さる一冊だと思います。
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