
身体にきく 「体癖」を活かす整体法
片山洋次郎
文藝春秋 / 2013-04-10
この本について
最近、寝ても疲れが抜けないとか、呼吸が浅いまま一日が始まってしまう感じが続くことがあって、「気持ちの問題なのか、身体の問題なのか」自分でもよく分からなくなることがあります。そんなときに読み返したのが、片山洋次郎さんの「身体にきく」。身体の癖そのものを否定せず、むしろそこから整えていくという視点が、妙に落ち着きをくれました。 特に、呼吸と骨盤の関係の話は、自分の実感とつながりやすかったです。寝ている間の呼吸がうまく働いていないと、朝になっても体がふわっと緩んでこない。それを「気合い」でどうにかしようとするのではなく、仙骨や腰椎の動きが小さくなっていないか確認するだけで、次の日の感じが少し変わる。触れるときは力を入れず、手を空気のように扱うと身体が勝手にゆるもうとする、というのもやってみると不思議と納得がいきました。 もう一つおもしろかったのは、寝相や置きたくなる姿勢にそのまま身体の状態が出るという話です。布団を抱えたくなる日があるのは胸の緊張が強いからで、片足を曲げて寝落ちするときは、骨盤底が張っていて呼吸の逃げ場を探しているとき。こういう見方があると、自分を責めずに「今日はそういう日か」と受け止められます。 自分の感情や集中力の波が、実は骨盤の特性と結びついていたりするところも、この本の独特さです。夢中になるまで時間がかかるとか、隅っこにいたくなるとか、そういう性質も含めて身体から理解していく感覚があるので、頭だけで頑張り続けてしまう人には特に刺さると思います。 無理に矯正せず、いまの身体の響きを丁寧に扱いたい人に向く一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの41%が集中しています。
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