ヨムナビ
若き数学者のアメリカ(新潮文庫)

若き数学者のアメリカ(新潮文庫)

藤原正彦

新潮社 / 1981-06-25

累計読者数3
平均ハイライト数 14.7件/人
推定読了時間 約3時間24分
star総合評価 55/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 54%

この本について

知らない土地に行くと、自分の実力や立ち位置がやけに気になってしまう時ってありますよね。努力しているつもりでも成果が出ない焦りとか、周りにうまく馴染めない孤独感とか。僕も読む前は、その感覚をうまく言語化できずにいました。 『若き数学者のアメリカ』が面白いのは、著者がまさに同じような迷いを抱えながら、研究室とアパートを往復するだけの日々や、相手に合わせようとして逆に自分を見失う瞬間を、かなり正直に書いているところです。競争心に押しつぶされそうになったり、異文化の中で自分の日本性をどう扱えばいいのか分からなくなったり。読んでいると「これ、自分にも覚えがあるな」と勝手に胸がざわつきます。 でも同時に、この本は妙に励まされるんです。例えば、正しい英語を話そうとするだけで十分だったと気づく瞬間や、気持ちを開くだけで環境との距離が急に近づく場面。あるいは、成果だけを追っていた視点が、いつのまにか「自分が何を大事にするか」へと少しだけ変わっていく感じ。大きな答えをくれるわけではないのに、読後には肩の力が抜けている不思議な本です。 異文化に限らず、「環境に馴染めず自分の軸を見失いそうな時」に静かに効いてくるタイプの一冊です。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt

藤原正彦の他の作品

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

1972年の夏、ミシガン大学に研究員として招かれる。セミナーの発表は成功を収めるが、冬をむかえた厚い雲の下で孤独感に苛まれる。翌年春、フロリダの浜辺で金髪の娘と親しくなりアメリカにとけこむ頃、難関を乗り越えてコロラド大学助教授に推薦される。知識は乏しいが大らかな学生たちに週6時間の講義をする。自分のすべてをアメリカにぶつけた青年数学者の躍動する体験記。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要