
スーツの文化史
中野香織
累計読者数10
平均ハイライト数 9.5件/人
推定読了時間 約10時間31分
star総合評価 45/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 16%
この本について
服装って、正解があるようでないし、周りとの距離感もあるしで、気づけば「まあ無難でいいか」に落ち着いてしまうことが多いですよね。僕もスーツを着る日は特に、場の空気や相手との関係を読みすぎて、何を基準に選べばいいのか分からなくなることがあります。 『スーツの文化史』は、そんなモヤモヤを歴史という別角度からほぐしてくれる本でした。例えば、スーツがそもそも「敵と自分を区別するための戦略」として生まれた話は、服が“自己表現”だけで語れない理由を腑に落ちる形で説明してくれます。また、「分別のある人は個性が出ないように装う」という感覚が長い歴史の中でどう培われたのかを知ると、今のビジネススーツの“個の消去”という風潮も、ただの息苦しさではなく、流れの一部として見えてきます。さらに、微細な違いを積み重ねて差異化してきたスーツの美学を知ると、毎朝の服選びに少しだけ主体性が戻ってくる感じがしました。 派手な「人生が変わる」みたいな話ではないけれど、装いに対する距離感がほんの数ミリ動く本です。スーツに苦手意識がある人より、どこかで「この窮屈さの正体は何なんだろう」と感じている人に刺さると思います。
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出版社による紹介
ある時期、みんな同じような服装で、同じようなカバンを持ち、同じような靴を覆いて歩き回る。就職活動を経験したものならば、誰もがこの不思議な装いをしたことがあるだろう。そもそも、なぜみんなリクルートスーツを着るのか。起源、歴史、変遷、文化、ジェンダーなど網羅的に分析したとき、その社会的な意義があきらかになる。まったくあたらしい服飾史にして、画期的な社会史。
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