
空海「秘蔵宝鑰」 こころの底を知る手引き ビギナーズ 日本の思想 (角川ソフィア文庫)
空海, 加藤 純隆, and 加藤 精一
累計読者数7
平均ハイライト数 35.4件/人
推定読了時間 約5時間22分
star総合評価 76/100
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この本について
最近、気持ちがザワつくときに「結局、自分は何を基準に動けばいいんだろう」と考え込むことが多いんですが、この本を読んでいると、その迷い自体が人間のごく自然な動きなんだと思えてきます。空海が描く“心が育っていく段階”はスピリチュアルな話というより、自分の思考や反応を一歩引いて見られるようになるための地図に近いんですよね。 たとえば、第一段階では本能のまま動いてしまう心が語られ、そこから少しずつ外側に意識が開き、最後の段階では心の内と外のよごれが精錬されていく。これは劇的に悟れという話ではなく、「自分が今どこに立っているのか」を静かに確かめられる視点をくれるところが現実的です。僧尼の一鉢にケチをつける前に自分の無駄づかいを見よ、というくだりも、他人を見る前にまず自分に目を向ける感覚がそのまま日常に持ち帰れます。 さらに、仏法は誰か特定の天才が広めるものではなく、普通の私たち一人ひとりが少しずつ灯をつなぐ存在だと語られるあたり、完璧さを求めすぎて疲れている人にはすっと入ると思います。何かを断定しないのに、視野が広がる感じが残るんですよね。 自分の心の扱い方に長く困ってきた人ほど、じわじわ効いてくる一冊です。
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出版社による紹介
欲望に支配された心は、道徳・宗教に目覚め、小乗から法相・三論・天台・華厳を経て、最高の密教の教えへと至る。弘法大師の説いた十段階の心の世界“十住心”を完全現代語訳。予備知識なしで誰でも読める、きわめて平易な訳文。
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