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殴り合う貴族たち (角川ソフィア文庫)

殴り合う貴族たち (角川ソフィア文庫)

繁田 信一

累計読者数6
平均ハイライト数 29.8件/人
推定読了時間 約6時間43分
star総合評価 69/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 40%

この本について

最近、昔の人は賢くて雅やか…みたいなイメージに頼りすぎて、現実の人間関係や職場のゴタゴタとまったく重ならない感覚を覚えることがあります。自分の周りの理不尽さや権力の偏りにモヤっとしても、「歴史に学べ」と言われると、いや綺麗すぎる世界を持ってこられても…となるやつです。 『殴り合う貴族たち』を読むと、この距離感が一気に変わります。左遷という名の流刑、官職が平然と売り買いされる仕組み、従者を殺すくらいは珍しくない感覚、そして幼稚で乱暴な“御曹司”たち。読者が抜き出しているところを見ると、「権力があるのに中身が育たない」「制度が人を甘やかし、歪ませる」「その裏で地味な労働や従者たちが支えている」といった構造に刺さっているんだと思います。ここが妙に現代の私たちに重なる。上司の不可解な振る舞いや、組織の理不尽さがなぜ起こるのかを考えるときの、具体的な「背景のモデル」になるんですよね。 そして、暴力沙汰ばかり起こす貴公子たちが、決して天性の愚か者ではなく、環境がそう育ててしまったという描かれ方が、どこか救いでもあります。人は立場や構造の影響を強く受ける。だからこそ、私たち自身も「なぜ自分はいまの振る舞いになっているのか」を、少し距離を置いて見られるようになる本だと思います。 権力や組織の裏側を人間臭く理解したい人に刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

宮中での喧嘩、他家の従者を撲殺、法皇に矢を射掛ける......藤原道長ら有名貴族の凶悪事件を暴き、平安の貴公子像の再考を迫る意欲作。
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