
双調平家物語4 奈良の巻 (中公文庫)
橋本治
この本について
仕事でも日常でも、自分の判断が「ちょっとズレてるんじゃないか」と不安になることってありますよね。周りの空気を読んでいるつもりでも、いつの間にか場の力学に巻き込まれていたり、自分の立ち位置が分からなくなったりする。私もよくあります。そんなときに『双調平家物語4 奈良の巻』を読んでいると、昔の物語なのに、今の職場や人間関係の縮図みたいに見えてくる瞬間があるんです。 保存されていた抜粋を見ると、僭上、索漠、叡聞、御諚、跋扈…といった、権力の空気や、人がどう振る舞うかで場が変わってしまう様子に反応しているように感じました。橋本治の筆は、歴史の人物を神話化せず、むしろ「褊する声」や「慮外者」といった小さなニュアンスを拾いながら、組織の内部にある息苦しさやすれ違いをそのまま見せてきます。そこで描かれる人たちは強くもないし万能でもない。ただ、自分の役目や立場に揺れながら、それでも決めていかなければならないだけなんです。 この巻を読んでいて効いたのは、まず「偉い人でも状況に流される」という当たり前の感覚を取り戻せたこと。次に、「場を動かしているのは大義名分より、人の性格やちょっとした感情」というリアリティを改めて見せられたこと。そしてもう一つ、承塵のように表に出ない存在の重さを想像できるようになったこと。自分の働き方や立ち位置に悩んでいるとき、こういう視点は意外と背中を軽くしてくれます。 権力とか組織とか、そういうものに振り回されて疲れがちな人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要









