
精神障害者をどう裁くか (光文社新書)
岩波 明
累計読者数7
平均ハイライト数 18.4件/人
推定読了時間 約4時間20分
star総合評価 58/100
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この本について
ときどき「心の問題と犯罪の境界って、どこで線を引けばいいんだろう」と考え込んでしまうことがあります。報道を見ても意見が割れるし、自分の中でも答えがぶれる。感情だけで判断したくないけれど、じゃあ何を軸に考えればいいのか…と迷いが続くあの感じです。 この本は、そのモヤモヤを一気に晴らすというより、歴史と制度の変遷をたどりながら「判断の背景」を静かに示してくれます。たとえば、昔の「野獣テスト」みたいな極端な基準から、現代の医療観察法の細かな条件に至るまで、人がどのように“責任能力”を扱ってきたのかが具体的に積み重ねられている。読んでいると、単純な善悪では語れないからこそ、社会は何度も試行錯誤してきたのだと腑に落ちてきます。 もうひとつ大きかったのは、触法精神障害者を「加害者か弱者か」と二択で見るのではなく、司法と医療がどう関わり合っているのかを現実的に描いてくれるところ。制度の理想と現実のズレ、病床が足りず治療期間が短くなる状況など、地に足のついた視点が多くて、自分の考えの雑さにも気づかされました。 感情的に断じるより、背景を知ったうえで自分の立ち位置を整えたい人に刺さる一冊です。
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出版社による紹介
「野放し」と「厳罰化」のあいだ―。なぜ「心神喪失」犯罪者たちは、すぐに社会に戻れるのか。なぜ刑務所は、精神障害者であふれるようになったのか。
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