
教えることの復権 (ちくま新書)
大村はま、苅谷剛彦、苅谷夏子
筑摩書房 / 2003-03-10
累計読者数4
平均ハイライト数 39.3件/人
推定読了時間 約4時間37分
star総合評価 68/100
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この本について
授業づくりでも、後輩指導でも、誰かに何かを伝える場に立つとき、「どこまで介入すればいいのか」がいつもわからなくなります。任せすぎれば放置に見えるし、導きすぎれば相手の思考を奪ってしまう。自分の経験則だけではどうにも判断しきれない瞬間が多いんですよね。 『教えることの復権』は、そのあいだで揺れている人にとって、現場の景色が少しクリアになる本でした。たとえば、大村はまの「背中を押すけれど、やっているようには見えない」関わり方。これは抽象論ではなく、具体的な授業の組み立てや、ことばの選び方、子どもの反応を拾って軌道修正する感覚まで踏み込んで語られています。また、教師自身が自分の頭の働かせ方を言葉にできるかどうか、その姿勢が子どもにどう影響するのかが丁寧に描かれていて、読んでいて胸が痛くなる場面もありました。さらに、叱ることすら「敗北の結果だ」と受け止める大村の姿に触れると、指導の場での自分の立ち方を少し見直したくなります。 教室だけでなく、部下育成や後輩に説明するときに「これでよかったのか」と迷いがちな人に刺さる一冊です。自信をつけるためではなく、自分の営みに静かに輪郭を与えてくれる本でした。
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出版社による紹介
今、日本の教育界では、子どもの自主性を大切にしようと、「教える」ことよりも「学ぶ」ことに重点を置きはじめたように見える。これまでの「詰め込み」への反動であろう。だが一方で、教師の役割を軽視しすぎてはいないだろうか?本書では、教師が「教えるということ」をもう一度正面から見つめ直し、今もっとも必要なことは何かということを、すぐれた教師とその教え子、教育社会学者の間で徹底的に考える。
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